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腫瘍崩壊症候群

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病態副作用

腫瘍崩壊症候群(腫瘍融解症候群)は、抗がん剤治療や放射線療法等でがん細胞が短時間に大量に死滅することで起こる症候群である。
治療開始後から12〜72時間以内に起こることが多い。

【病態】

がん細胞が一度に大量に細胞破壊を起こすと、核酸の分解産物が血流中に大量に放出されるため、種々の異常を引き起こす。
・高リン酸血症:DNA・RNAが血流中で分解して高リン酸血症を起こす。これは血清のカルシウムと結合して不働態を作り、毛細血管を閉塞させると同時に、低カルシウム血症を惹き起こす。
・低カルシウム血症
・高カリウム血症:最も緊急の対応を要する事態である。血液透析を要することもある。
・高尿酸血症:核酸からヒポキサンチンが発生し、尿酸へ代謝されることで起こる。特に血液中に大量に腫瘍細胞がある(白血病)場合や、臓器浸潤がある、最初から腎疾患がある、血清中尿酸やリン値が高い事などが見られる場合に起こりやすい。
・高乳酸血症

【治療】

血中尿酸値を低下させる目的で、ラスブリカーゼ(尿酸酸化酵素薬)やアロプリノール(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)が用いられる。腎機能低下が認められる患者ではアロプリノールは、投与量の減量や投与間隔の延長を考慮する。
リン・尿酸・カリウムの排泄を促進するために水分不可や利尿も行われる。
腸管内でカリウムを吸着する目的で、陽イオン交換樹脂も用いられる。



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